うつ病の治療の経過と日常の過ごし方のポイント

  • 2019年2月17日
  • 2019年3月1日
  • 病気
  • 1122view

自分がうつになってしまった経験から、うつ病の治療って何がスタンダードなのか、どういう経過を送るのか、そして日常生活をどう過ごすべきなのか、病気になって初めて知りました。今うつ病で困っているかた、ご家族やご友人の方にも知ってもらいたいうつ病の治療の基本と、日常生活の注意点をまとまてみました。

sponcerd ad
sponcerd ad

うつ病の治療の基本

うつ病の治療には、休養、薬物療法、精神療法などがあります。

まず急性期において休養をとることは、うつ病から回復するために非常に重要です。

薬物療法がのぞましいと判断された場合は、セロトニンやノルアドレナリンに作用する、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)、NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ剤)などの抗うつ薬を使うことがあります。他にも三環系や四環系と呼ばれるお薬があり、これらの抗うつ薬の中から患者さんの症状に合ったものが処方されます。

これら抗うつ薬の具体的な働きとしては、もともと自分の脳内の神経細胞内にあるノルアドレナリンやセロトニンなどが、神経細胞と神経細胞の間で多くなるよう働きかけます。

これら抗うつ薬は即効性のある薬ではないため、効果が現れるまでに少し時間がかかります。効果の発現にはおおむね2週間くらいと言われています。

最近の抗うつ薬は副作用も少ないものが開発されてはいますが、眠気、胃腸症状などをはじめとする副作用があるものがあります。副作用の特徴としては服薬開始の1週間ほどに感じやすく、徐々に軽減することがほとんどです。副作用がつらい時には専門医に相談しながら治療を進めて下さい。

精神療法・カウンセリングは主に再発予防という観点が中心となります。同じような状況の中で、うつ病が再燃・再発しないように、自身の思考パターン・行動パターンを見直すために行います。

精神療法・カウンセリングの中には「認知行動療法」、「森田療法」、「内観療法」などさまざまな治療法がありますが、共通している点はご自身の中に持つ「生きる力」を自主的に見出す点です。

治療の経過について

うつ病の治療は、医師による診断から治療を開始する「急性期」(約12週)をへて、症状がほぼなくなる「継続期」(4~9か月)へ進み、やがて安定した状態が保たれる「維持期」(1年)へ向かうと言われています。しかし、治療の経過は人によりさまざまで、よくなった状態が続いても、自己判断で服薬をやめたりしてしまうと、うつ病が再発することもあるので注意しましょう。

うつのときの日常の過ごし方

うつ病の患者さんの治療の基本は「休養」と「薬物療法」です。

特に抑うつ状態の強い患者さんにとっては、休養をとることが非常に重要となります。休養をとることで薬物療法も本来の力を発揮できるのです。

とはいえ家事や育児に追われていたり、仕事を持っている人の中には、休むこと自体に大きな抵抗を感じる人も多いでしょう。私もうつで休みに入ったころ、ずっとベッドにいるこの生活がいいのかどうか、とても不安になりました。休養をマイナスイメージで捉える患者さんは多いようですが、休養は治療の一環なので、心と体をしっかり休めて、うつ病治療に専念できるようにしたほうがいいです。育児をされている方は、十分に休みがとれないと思います。役所に日中保育に欠ける状態である旨の記載された診断書を提出すると、おそらく自治体によりますが、保育短時間などの制度で休職期間中も保育園に預けることができるため、相談してみるといいと思います。

また、抑うつ症状の強い時期には静かな環境で安静を保つ必要があります。3食はなるべく決まった時間帯にとり、一定の睡眠時間を保つなど、生活リズムを乱さないことが大切です。

気が向くようなら、軽い運動を始めてみるのも心身によい影響をもたらします。これはセロトニンを自ら作り出すことになるからですね。日光をあびて、軽く散歩するだけでもいいようです。しかし、急性期にはなかなか外に出る気持ちにならないと思います。回復への道のりに向けて少しずつ、やりたいと思うことを実行していきましょう。実行してみて「意外と大丈夫だったなぁ」と感じることが、次の回復へのステップへとつながるはずです。私も用事がなければぐずぐずとベッドから離れられなかったので、負担にならない程度に日中のスケジュールを立てて過ごすといいのではないかと思います。

無理に育児や家事をして、そのあと立っていられずベッドに倒れこむなんてこともしょっちゅうです。迷惑をかけないようになんとか頑張ろうとすることが、さらに症状を悪化させたりもするので、やはり無理をしないことが大事なのかなと自分では思いました。

他にも、うつの方の体験談を聞くと、音楽を聴いたり、文章を書いたり、楽しみを見つけて外出したりしているようです。あまりはりきっていろいろやろうとすると後でつらい思いをするので、自分で興味が湧き出したことを様子を見ながらすすめるのがいいかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?いざうつ病で休養と言われても何をしたらいいのか分からない、そんなときは何かしたくなるまで何もしないのも治療なのかもしれません。私もなんだかはりきりすぎたり、ベッドでぐずぐずしたりを繰り返しながら休養の仕方を探っているところです。症状が落ち着いてきたら、再発防止に向けてカウンセリングなんかもしていったほうがいいのかなと思いますが、またそれはそのときに。

sponcerd ad
役に立つ情報発信します!フォローお願いします!