尿一滴で分かるがん検査がついに2020年1月に実用化!
みなさんはこのすごいがん検査のことをご存知でしたか?
今日本では身体に負担のないがん検査がどんどん開発されています。
線虫を使った研究が行われていることは知っていましたし、血液1滴で分かるがん検査なども研究がされているので、いつかこんな時代が来るのかな……程度に思っていました。
それがなんともう実用化の段階に入っているそうなんです。
それでは尿一滴で何がわかるのか、先日放送のガイアの夜明けの内容も交えながら解説します。
尿一滴!線虫を使ったがん検査がスゴイ
線虫を使ったがん検査を開発したのは、HIROTSUバイオサイエンス 中央研究所。
この画期的な研究を主導してきたのは、九州大学大学院理学研究院助教の廣津崇亮先生です。
がん患者の尿に、嗅覚受容体の多い線虫を30分置いて待つと、線虫が寄っていくのだそうです。
検査するものは尿一滴だけ。
「線虫」という体長1ミリほどの生き物は嗅覚が犬より敏感な生物で、1滴垂らした尿の匂いに線虫が好んで寄って来れば「がんの疑いあり」、嫌って遠ざかって行けば「がんの心配なし」となるのです。
線虫を使ったこの方法は簡単かつ数百円と安価、かつ、精度も95.8%だそうです。
従来の腫瘍マーカーより圧倒的に高い精度。
しかも、ステージ0〜4まであるがんの進行度のうち、ステージ0や1といった早期がんも発見できるといいます。
今のところどんな部位のがんかは診断できていないらしいが、線虫は「がんの有無」を発見してくれ、早期発見が難しいと言われている膵臓がんにも対応しているというのだからスゴイ。
したがって、がんがあると診断された人だけが精密検査をすればいいので、ガンでない人があらゆる部位を時間をかけて検診しなくてよくなるのです。
15種類のガンに対応していますが、ガンの種類は特定できません。
この線虫による「N−NOSE検査」という名称で価格は9800円だそうです。
人の目でカウントすると1日5検体しかまだ検査できなかったようですが、解析の機械を導入すると、1日100検体が検査可能になりました。
初年度は25万検体の受け入れ予定とのこと、2年後にはがんの種類の特定を実用化する方向とのことです。
(参考:2020年1月7日放送のガイアの夜明けより)
※価格や対応しているガンの種類や精度などは放送時点のものであり、この記事内の情報はあくまで2020年1月9日現在のものであることをご了承下さい。この記事はこの検査の内容について保証するものではなく、一切の責任は負いません。
がんは死亡原因の第一位
がんは今もなお、日本人の死因第1位を占めます。
年間30万人(3人に1人)ががんで命を落としています。
生涯のうちにがんにかかる可能性は、男性の2人に1人、女性の3人に1人だそうです。
厚生労働省によると2013年には3兆8850億円が、がん医療に充てられたそうで、医療費も圧迫しています。
がんの治療には、言うまでもなく早期発見が大切です。
ところが今のがん検診は、受診者が部位別に時間もかかり、ちょっとつらい検査を受けなくてはなりません。
私は胃カメラがとても苦手で、もう二度とやりたくない……なんて思ってしまっていました。
自治体の助成がある場合もあるが、自分で行おうとすれば費用も高いですし、身体の負担もあります。
検査をやらなければならないのはわかっているけど苦しいから、痛いから……お金が高いから……
残念ながら日本のがん検診の受診率は3割ほど。まだまだがん検診が普及しているとは言い難いのです。
健康に敏感な自分ですらできれば検査は避けたいと思ってしまっている現状に、3割という数字は確かにな……と納得してしまうのでした。
今までは、検査をしたとしても肉眼で医師が判断するのだから、とくに早期がんは見つかりにくいという問題がありました。
私は……すみません、読影を信用してません(笑)
線虫は、肉眼で確認される前の状態からガンの可能性を見つけてくれるので、誤診を防ぐことができるのではと期待しています。
まとめ
2020年の1月からN-NOSE実用化ということですので私もかなり興味があります。
とにかく痛いのも、苦しいのも、費用が高いのも、時間がかかるのも全部嫌!だけど健康は心配、という方には朗報なのではないでしょうか。
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- N-NOSE のまとめ
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- 早期がん(ステージ0や1)まで発見できる
- すべてのがんを1度に検出可能(早期発見が難しいすい臓がんを含む)
- 95.8%という高感度
- 必要なものは尿1滴
- 診断結果が出るまで1時間半という迅速さ
- 数百円という安さ
N-NOSEの取り扱い施設や検査機関については1月中旬以降に公式で発表されるそうなので要チェックです!