理学療法士の臨床実習で求められること

13年目になる理学療法士のマメです。私の働く都内の総合病院では、毎年20名近く学生の臨床実習を受け入れています。

今年から管理職となり、臨床実習の受け入れからバイザーへの指導を行う立場になったので、今の時代に学生実習をどう進めていくべきか、ガイドラインを踏まえ考えてみました。

ガイドライン

臨床実習のガイドラインが改定され、現在の臨床実習の到達目標のミニマムは「ある程度の助言・指導のもとに、基本的理学療法を遂行できる」とされているようです。

それ以前は「基本的理学療法を独立して行える」だったのでが、ではなぜ、到達目標が変わったのか。それはここ数年で理学療法士の就業環境が大きく変わったからといえるでしょう。

ひと昔前は理学療法士の数が圧倒的に不足しており、新卒者であっても一人職場で働くこともざらにありました。しかし今はどうでしょう。新卒者に限らず、理学療法士全体で見ても、一人職場で働いている理学療法士は8.4%とあり、独立してなんでもできる必要はなくなったわけです。

そのような状況を踏まえて、「ある程度の助言・指導のもとに、基本的理学療法を遂行できる」を最低限の到達目標に設定したと推測できます。

バイザー制度について

臨床実習指導者は3年以上の実務経験を有する者であると定められていますが、その他の条件はありません。

またガイドラインでは、少なくとも理学療法士協会の新人教育プログラムを修了していることが望ましいとしています。

ちなみに当院では評価実習を担当するバイザーは3年目以上、インターン実習を担当するバイザーは5年目以上として学生バイザーをつけています。

学生からみたらみんな先生(私はリハ職の先生呼びは嫌いなのですが、実習生にとっては先生であるという意味で)ではありますが、臨床で働く3年目というのはまだまだ学ぶことも多い身でもあり、人に教える経験が成長に結びつくのだという年代であると思います。

少し視野がひろがってきた3年目以上というのは臨床実習指導ができるギリギリラインではないかと個人的は思います。

学生の傾向

こういう書き方をするのはある種の偏見がある気もするのですが、今管理職をやっている30代40代と、学生の間にはすでにジェネレーションギャップがあることに気が付かされます。

いろいろ問題があり実習開始に至らない人、実習に途中で来れなくなる人が多数でてきているのが現在の実習の実態なのです。病気でない限りは、まず時間通りに毎日来れることがまず実習の前提条件であるにもかかわらず、そこで頑張れない人も中にはいます。

今の臨床実習の現場に求められること

ガイドラインやクリニカルクラークシップについて考えてみると、知識や技術を学ぶだけでなく、医療技術者としての基本的な態度であったり、医療の補助をするにあたり患者や他のスタッフとの基本的コミュニケーション能力などを育て、まずは分からないことが聞ける能力が必要なのかもしれません。

まとめ

理学療法士の質の問題が取り沙汰されている今、学生の臨床実習を受け持つ責任はことの外重いものだと思っています。バイザーの質、指導内容にも各病院が真摯に取り組むことがまずリハビリテーションの未来を作る第一歩なのかもしれません。

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